しぇるぱ63のブログ

解説

今日草刈りするべきだった・・・>挨拶
 

 えー、特に本日変わった事も無かったためうすーいアタックの少し前くらいから挨拶に謎の台詞が延々書かれていたと思います・・・いっつもやん!って云う突っ込みはこの際スルーで。その台詞の解説をしてみようと思います。

 ただ、鉄道の専門用語主にブレーキ関係などのややこしい解説がほとんどとなり、存外横軽関係の専門用語は無いですので(そもそも横軽専門用語自体がほとんど無い)鉄道に興味の無い方また、鉄道ファンでもメカはどうでも良いんだよメカは!って人にも退屈ですので本日の日記スルーした方が良いです。

 では、解説開始

 まず碓氷峠を通過していた信越本線横川~軽井沢間通称”横軽”に付いての超おおざっぱな説明から
 横軽は横川方面から軽井沢の11.2kmの間に552mを上るという鉄道車両としてはかなりの急勾配を登坂します。ここで重要なのは私鉄などの”その勾配だけを目標にした専用車を運行する”って云うのでは無く”ある程度の特別装備はある物の通常の本線を走っている列車がこの狂った勾配に立ち向かう”って云うところが特殊なところです。貨物列車も特急列車も普通列車もみんな通過します。云ってみれば山道を4輪駆動車など山道用に作られた車両で通るのでは無くトレーラーも観光バスも通過可能と云えばわかりやすいでしょうか。
 
 先ほど通常の本線を走っている列車が何故通過できるかと云えば、通過する時は特殊装備を一身に纏ったEF63の重連の助けを借りるからこそ通過可能となります。でこのEF63は坂を登る下り列車も、坂を降る下り列車に対しても坂の下側に当たる横川方面にEF63が連結されます。理由は簡単で途中編成が何らかの事故で分離(連結器が切れちゃった等)した場合通常のブレーキでは停車不能になる可能性が非常に高いです。故にブレーキ役としてEF63が坂の下側をがっちりガードして降っていきます。ちなみにさしものEF63もある一定以上の速度となった場合鉄のレールに鉄の車輪という条件故に絶対に勾配区間での停車は不可能となります。(摩擦係数が小さすぎるため空転状態になる)

 そしてEF63が特別視されますが、実は重要な相棒が居ます。兄弟機として作られたEF62です、機関車牽引の列車(貨物列車や客車列車)は必ずEF62がとEF63のペアが必要になります。EF62は63から横軽特殊装備の一部を取り除いた以外は63と走行性能を合わせて横軽以外の区線を牽引して横軽では63と力を合わせて登り降ります。電車はまたいろいろ条件が付きますが今回は62牽引の客車列車なので省略します。

 そんなわけで、EF63の必要性と坂の下側に連結されるって云うのが解っていただけたかと思います。編成の図解をすると
 軽井沢(高い) ←EF62+客車or貨車+EF63+EF63  横川(低い)
          ←電車+EF63+EF63
          客車or貨車+EF62+EF63+EF63→
          電車+EF63+EF63→

 こんな感じになります。矢印は進行方向を示します。今回の挨拶で使われていた台詞はEF62牽引の下り(峠を登る)臨時列車の無線を録音した物を元に文字化した物です。
 一部に理解出来てないところもありますが、やりとりは実際にあった物です。()内は無線で省略されているところを付け足した物です

 9313(列車担当)ロクサンです(ブレーキ間接続、連結完了です)9312(列車)ロクニィ(無線感度いかがでしょうか、道中)お願いします~
 はい9313(列車)ロクニです(連結完了了解、無線感度良好です道中)よろしくお願いします
 
 いちいち列車名を云うのは無線なので相手の特定をするのに必要なためです。よその列車が間違って応答されても困りますからね。またブレーキ管って云うのは編成全体のブレーキを扱うための重要なホースです。此奴がつながらないとブレーキ操作が伝わりません。

 (9313列車ロクニですコック扱い完了)はい9313(列車ロクサン)それでは緩解願います~
 (9313列車ロクサンです)はい、緩解~

 横軽ではすべての運転操作をEF63が行います。また機関車は客車や貨車と違ってよその機関車からブレーキを操作されるように出来ていませんので相手からのブレーキ操作を受け付けるコック扱いが必要になるため(扱わないとノーブレーキになる)コック扱いを行い63のブレーキ操作を受け付ける準備ができたので緩解(ブレーキを緩めること)を63にお願いしています。

 9313(列車ロクニです)それでは(ブレーキエアが)込まったら制動(願います)
 (9313列車ロクサンです)はい込まったら制動~

 ブレーキを緩めるには機関車等に付いている元空気溜+コンプレッサーめからエアをブレーキ管に送り込んでブレーキ管の圧力を高めます。そうすると各車両の三方コックは補助空気溜めの圧力よりブレーキ管の圧力が高くなると、補助空気溜めに空気送り込むと同時にブレーキシリンダー中の圧縮空気を大気に排出してゆるめます。そして、ブレーキ管の圧力が規定値まで上がったら初めてブレーキが掛けれるようになります。つまりブレーキを掛ける動力源は各車両の補助空気ダメに溜まった空気圧力のみです。補助空気溜めの圧力使い切ると列車はノーブレーキになります。

 無線での”込まったら制動”って云うのは補助空気溜めに空気が溜まったら=ブレーキ管圧力が規定値に達したら制動=ブレーキかけてね。と云う事になります。自動空気ブレーキの理屈がわからないとなにしてるんだかさっぱりわからない会話です。

 
 はい、9313(列車ロクサンですブレーキ管)漏れ無し~
 はい、9313(列車ロクニです)漏れなし(了解)

 ブレーキ管の空気圧はブレーキと密接に関係しています。この空気が漏れると勝手にブレーキが掛かりますし、エア圧が完全に込まってないと補助空気溜めの空気が足りない場合も考えられます。なので空気圧が規定値に達したあと一定時間圧力計を確認し空気の漏れがないことを確認します。

 はい、9313(列車ロクニです制動確認できました)緩解願います
 はい~(ロクサン了解)緩解~

 無線では歓呼していませんが、漏れなしのあと制動をしたようです。一番後ろのロクサンからの制動を一番前のEF62のブレーキの動きで確認し地上整備員よりEF62運転士にブレーキの作動の確認報告を入れブレーキが正常に掛かったことを確認します。確認後、再び緩解の指示を63に出しています。これの意図は不明ですが制動試験の要領に記載されているんでしょう。

 はい、9313(列車ロクニです)制動試験完了制動軸数100%
 はい~9313(列車ロクサン制動試験)完了軸数100%了解

 再びロクニのブレーキが緩むのを確認し制動試験が終了。制動軸数とは列車の車輪の数とブレーキが付いている数の比率。たとえば4軸中3軸しかブレーキがなければ制動軸数75%となります。うろ覚えですが90%以上でないと横軽は通過できなかったはず・・・。

 (9313ロクニです横川駅)4番(線)出発(信号)注意
 はい、(9313列車ロクサンです横川駅)4番(線)出発(信号)注意ロクニィバーニア600でお願いします
 はい、バーニア600了解

 先にも書いたとおり横軽ではロクサンがすべての運転操作の権限を持ちます。じゃぁ、ロクニはなにしてるの?って話ですが、ロクサンからの無線指示により運転操作もしますが、重要なのはロクサンの目になることです。一番後ろでしかも、ロクサンの運転士は一番横川側の運転室に居ます=進行方向と逆を向いていますので前なんぞさっぱり見えません。だからロクニが信号の確認。また非常時は非常ブレーキ扱いを行います。

 で、この無線では現在停車中の横川駅4番線の出発信号機(出発の許可を出す信号機)が注意(黄色=45km/h制限)ですよ。と報告しているところです。
 で・・・肝心のバーニア600はよくわかりません。加速の調整をする機材だと思うのですが・・・。ノッチ(車で言うアクセル)の近くについてはいますが運転中に触れる位置には無いので大雑把な調整用かしら・・・・

 9312列車車掌です、9313列車はっしゃぁ~!
 はぃ9313(列車運転士了解)発車~

 ここで客車に乗務している車掌から発車の合図が出ます。機関車牽引の客車列車は車掌の出発合図がないと発車できません。(ドアが閉まったかどうかもわからないし・・・)
 そしてこれに答えるのは運転権限のないロクニ運転士です・・・・運用上本務機(列車を運行する本務を任された機関車)がロクニだからかしら・・・

 はい、9313(列車ロクニです9313列車)ロクサン発車~出発(信号)進行
 はい9313(列車)ロクサン発車~しゅぱぁーつ(信号)しんこぉ~
 (9313列車ロクサンです、9313列車)ロクニィリース進段願います~

 発車となれば戦争です。1秒が惜しいです大慌てで無線歓呼。よく「出発進行ー!」って云ってますが、それの意味は単に出発信号機がその線で許された最高速度を出してもいいですよ。って云う意味であって発車してもいいですよって意味ではないです。ちなみに上でもちらっと書きましたが、出発注意でも45km/hまでの速度制限はありますが、発車はできます・・・・。故に先に発車の合図を送り、追って制限がないですよ。と云う順番になっています。なにせ1秒g(ry
 ちなみに省略していますがこの後4番の出発進行が歓呼されます。

 また、逆に車掌が発車の合図を送っても、出発が停止(赤)なら発車はできません。車掌の発車の合図と出発信号の停止以外の現示を確認する必要があります。

 シリース進段願いますは62,63のノッチ(アクセルとギアがくっついたようなもの)は1-6の起動段とS(シリース)SP(シリースパラ)P(パラ)の9段のノッチが有りそのウチのS段まで持って行ってねって意味です。ちなみにS段は6つのモーターを直列に繋いで速度はないけどトルクが出るって云うノッチになっています。

 挨拶の解説はこんなトコロです・・・ほとんど空気ブレーキの説明じゃねーか・・・・。この後65.2‰の勾配に62と63が力を合わせ登って行くとになります。もう記録の中にしか存在しない熱い戦い。いつまでも覚えていたいと思います。 

http://www.nicovideo.jp/watch/sm2977800
ニコニコ動画から拝借ですが元となったCDの音源と前方動画を合わせた物です。
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by syerupa63 | 2013-05-12 21:57 | 鉄道 | Comments(9)
Commented by 三鷹逆織 at 2013-05-13 08:45 x
こんにちは。

>肝心のバーニア600はよくわかりません
加速力(=モーターに流す電流)の調整ですね。600は限流値600Aです。
EF62とEF63は、S、SP、P段が自動進段になっているので
ロクサンの方から自動進段の加速力を指定したのです。
(恐らくEF63も同じ数値を設定していると思われます)。

加速力を大きくすると空転防止のためにバーニア制御を併用する必要があり
電流(A)の設定を大きく設定すると自動的にバーニア制御が行われるそうです。

なので、バーニア600の意味としては
「バーニア(制御が併用になる)600(Aを限流値としてください)」
もしくは
限流値を設定するハンドルそのものを現場で「バーニア」と呼称しているかの
どちらかであると推測されます。

呼ばれてもないのに失礼しました。
写音集は私のバイブルでもあります。
Commented by syerupa63 at 2013-05-13 19:47
補足説明ありがとうございました。

この当時の直流電気機関車にバーニア制御って云うのがある・・程度は知っていましたが、詳しい解説ありがとうございます。
長年の疑問が解けました!
62,63の運転台にバーニアって書かれたダイアルをみてコレが噂の!!って盛り上がりはすれど「で・・・なんぞ・・」としょんぼりした物です。

写音集お持ちでしたか!あれ良いですよね。

>呼ばれてもないのに失礼しました。
そんな事有りません。長年の謎が解けて助かりました、ありがとうございます。また遊びに来てくださいね。
では、失礼します。
Commented by かとうなお at 2016-06-02 08:39 x
こんにちは,初めまして,かとうなお,と申します。
少しよろしいでしょうか。
こちらの記事はとても良く分かり,役立ちますね。三元録画のビデオをわたしも持っています。
実は,今EF64の機関士さん方といろいろとお話をさせて頂いていて,その中でシリースとかシリースパラとかが話題になり,昨日も少し教えて下さいましたけれど,意味が分かりませんでした。
6個のモーターのそれぞれの電圧の配分が,わたしは中々分からないのですね↓。
https://www.tsu.co/fiorimvsicali/125848285
もしもご存じでしたら,ご教示下されば幸いでございます。
08時37分
2016年06月02日(木)
かとうなお
Commented by かとうなお at 2016-06-02 08:47 x
すみません。今のお手紙で,三元録画のビデオとございますのは,写音集のCDですね,ごめんなさい。。
Commented by syerupa63 at 2016-06-02 19:44
かとうなおさん初めまして、しぇるぱ63と申します。
S(シリース)、SP(シリースパラ)、P(パラ)
の件ですね。
Sは6個のモーターを直列に繋ぎますこれにより速度は出にくいけれど力が出る車のギアでいう所の1速あたりのイメージとなります。
SPは2個のモーターを直列に繋ぎその2個ユニット3組を並列繋ぎします。これにより速度と力が程よく出ます。同じくギアで云う所の3速あたり
Pは6個のモーターを全部並列に繋ぎ速度優先とします。
直流モーターの特性でそのようになるっとしか・・。
中学か高校の物理辺りを真剣に聞いていればもっと詳しく説明で来たんでしょうがイメージとしてはこんな感じになります。
まだわからないよ!って事があればご質問ください。
Commented by かとうなお at 2016-06-02 21:35 x
しぇるぱ63様,こんにちわぁ。
こんなにお早くのお返事をどうもありがとうございます。
なるほど,とても良く分かりました。
そうしますと,もう少しお伺いしたいのですけれど,ご覧頂いたページの機関士さんは,モーター一つ当りの電圧を変えるとわたしにおっしゃったんですけれど,シリース・シリースパラ・パラのそれぞれでは,モーターに掛かる電圧は何ボルトになるのでしょうか。
こちらもご存じでしたら,是非ともご教示下さいませ。。
21時34分
2016年06月02日(木)
かとうなお
Commented by syerupa63 at 2016-06-03 22:27
かとうなおさん>
国鉄型の機関車の大半はモーター一個に最大750vまでを掛けているようです。
これを抵抗器を入れたりモーター繋ぎ変えたり(S,SP,P)しながら電圧を変えて、既定の電流まに到達すると次の段へ変更していくようです。EF64もバーニアと云う自動変速機装置のような物を搭載しているようなのでSに入れたらどんどん変速を繰り返し規定値になれば運転手さんがSPへ変更したりするようです。
ちょっとこの辺りは詳しく解ら無いので申し訳ないですが、ちょっと間違ってるかもです。
でわ!
Commented by かとうなお at 2016-06-05 11:35 x
しぇるぱ63様,こんにちわぁ。
お礼が遅くなりまして,大変に失礼をしました。
…モーター一つに最大750vということと,ある電圧までに行くと,どんどん並列に組み替えていくんですね。
機関士さんも運転は大変ですねぇ,と思いました。
いろいろとお世話になり,ありがとうございます。
また,不明な点などございましたら,お伺いさせて頂くかも知れません。
今回はどうもありがとうございます!嬉しいです☆。
厚くお礼申し上げますね。
失礼しま~す。
川*'-')フフ♪川*'ー'*)フフッ♪
11時34分
2016年06月05日(日)
かとうなお
Commented by syerupa63 at 2016-06-08 20:59
すみません、コメントが反映されてませんでした・・
電圧、電流の切り替えについては詳しく解りません。
ただ、バーニアが600Aと云う所を見ると電流で切り替えてるのかも?
どの道運転手さんは大変そうです。
EF62,63は自動でガチャガチャ切替わっていくのでそれほど大変ではないようです。
もし機会があれば碓氷峠鉄道文化むらで63シミュレーターを試してみてください。あれは本物と同じように景気が動くので面白いですよ。

でわ!

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